コーギーの変性性脊髄症(DM)の車いす製作
症状に合わせた改造が必要
変性性脊髄症(DM)は痛みを伴わず、ゆっくりと進行する脊髄の病気です。後脚の麻痺から始まり、次第に前脚や首の脊髄、さらには呼吸器まで影響を及ぼし、進行には3~4年を要します。
そのため、後脚が不自由になった段階では2輪の車いすを使用し、前脚が不自由になった際には前輪を追加、さらに首が支えられなくなった場合には枕を取り付ける必要があります。最初に導入した車両をベースに、症状の進行に応じて改造を施すことで、慣れ親しんだ車両を長く使用することができます。

DMの初期症状
DMは後脚から症状が現れ、以下のような兆候が見られます。
- 後脚を引きずる
- ナックリング(足の甲を地面につけてしまう)
- 爪先が斜めに削れる
- 腰がふらつき、長時間の歩行が困難になる
初期の段階では、車いすを補助的に使用しながらサポートする形での導入がおすすめです。
後脚の麻痺
麻痺が進行すると、犬は足を引きずりながら歩くようになります。この段階では以下のような問題が発生します。
- 爪がはがれる
- 皮膚が擦りむける
- 痛みがないため、飼い主が気づきにくい
両後脚が完全に麻痺すると、お尻を床に擦りながら移動することになり、早急に2輪車いすが必要となります。2輪車いすを使用することで、前脚を使いながら今までと同じように移動できるようになります。
2輪車いす製作時の注意点
コーギーやダックスフンドのような胴長の犬種は、車いすの重心位置を適切に調整する必要があります。荷重バランスがわずかにずれるだけで、以下のような問題が発生します。
- 前足が浮いてしまい、バンザイ状態になる
- 後退してしまう
また、歩行を続けることで筋力が回復すると、タイヤの位置を再調整する必要が出てきます。そのため、後輪の位置が固定されている製品や調整範囲が狭い製品には注意が必要です。
排便の感覚が失われる
DMが進行すると、下腹部の筋力が低下し、排便時に力むことが難しくなります。
- 排尿は膀胱を圧迫することで可能
- 便は出にくくなるため、水分摂取や乳酸菌の補給が必要
- ドッグフードをふやかして与えることで水分補給を促進
また、尿のコントロールが難しくなるため、室内の汚れが気になります。車いすにペットシーツを装着することで、排泄の際の汚れや皮膚のかぶれを防ぐことができます。
4輪車いす・介護カートの準備
前脚の麻痺が始まると、2輪車いすでは支えきれなくなります。この段階では、負担を軽減するために4輪の介護カートが必要になります。
- 2輪車いすを改造し、前輪を追加
- 4輪介護カートを新たに製作
- 頭を支える枕や食器を載せる台の追加
前脚の負担を減らしながら快適に生活できるよう、早めの準備が重要です。
まとめ
DMは痛みなく徐々に進行するため、生活環境を適宜見直しながら対応していくことが大切です。適切な準備を行うことで、愛犬が快適に過ごせる期間を延ばすことができます。
“ペットランドすまいる”では、DMをはじめとする介護が必要な犬のための車いすや介護カートの製作を行っています。老犬介護や身体が不自由なワンちゃんの装具製作は、ご家族にとっても大変な負担になります。
当店では全国出張組付けサービスを提供しており、ご来店が難しい場合でも現地で組み立てを行います。組み立てたその日から使用できるようになりますので、ご相談だけでもお気軽にお電話ください。